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A型急性肝炎の症状・原因・治療方法

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A型急性肝炎とは、経口感染ウイルスが主に肝臓で増殖し、炎症を起こす病気です

原因

A型肝炎ウイルスの感染経路は、主に飲食によるものがほとんどでウイルスに汚染された井戸水や貝類、特にカキの生食が原因となります。 井戸や河川などの水を飲料水としている地域では、水源がA型肝炎ウイルスに汚染され、肝炎の大流行が生じることがあります。経口的に体内に侵入したウイルスは肝臓にたどりつき増殖し、1カ月ほどの潜伏期間ののち発症しますが、この間にウイルスは胆汁を介して糞便中に排泄され、新たな感染源となります。

症状

A型急性肝炎の症状は、発熱、関節痛などの"風邪"のような症状、食欲低下、吐き気、嘔吐(おうと)などの消化器症状、全身倦怠(けんたい)感などが現れ、1週間ほどで黄疸が出ます。

ほかのウイルス性肝炎とくらべ、発熱の頻度が高く、冬季に多発するという特徴があります。後者は、生ガキの摂取と関連していると考えられています。

感染から発病までの潜伏期間は約2~6週間で平均1カ月です。

治療

特別な治療は必要なく初期の場合には、入院し安静に寝て治療します。肝臓への血液の流入がよくなり、肝臓の修復が促進されます。消化器症状が強く、食欲がない間は点滴によって糖分やビタミン類の補給をおこないますが、回復期には、肝臓の修復を促進するため高たんぱく食とします。

通常、1~2カ月で治癒し慢性化することはありませんが、時に6カ月以上にわたり遷延する場合うや悪化する場合もあります。

予防

HA抗体を保有している人は、A型肝炎に免疫状態となっており、二度とA型急性肝炎になることはありません。我が国におけるHA抗体の保有率は高年齢層にかたより、20歳以下の若年齢層ではほとんど抗体を保有していません。

これは衛生環境の向上のため、A型肝炎の発生が減少していることによります。HA抗体をもたない人が、東南アジアなどA型肝炎の流行地へ滞在する場合は、生水や生ものに注意する必要があります。