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急性胃粘膜病変の症状・原因・治療方法

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急性胃粘膜病変とは、とは以前から出血性びらん(ただれ)、急性出血性胃炎、急性潰瘍(かいよう)などと呼ばれていた胃の粘膜障害による出血性の病気の総称で、病気の性格や治療法などが類似しているために現在ではこのように一括して考えられ、治療されることが多くなっています。

症状

突然、上腹部の不快感、痛みなどが生じます。しばしば潰瘍性病変からの出血を伴うために吐血・下血などを起こします。早期に内視鏡検査が必要となりますので内視鏡検査のできる専門医を受診してください。

原因

急性胃粘膜病変の最大の原因は、鎮痛薬(非ステロイド系消炎鎮痛薬:NSAIDs)の長期服用です。
鎮痛薬が胃粘膜の重篤な障害の原因になることは一般の人々にはあまり知られておらず、必要以上の鎮痛薬の慢性的、習慣的な服用には注意しなければなりません。
その他の原因としては精神的ストレスや手術・外傷・熱傷によるストレス、ステロイド薬などの薬剤、アルコール・香辛料などのとりすぎなどがあります。

治療方法

原因となった食物や薬物が分かれば、これをまずやめて原因の除去をおこないます。薬物治療としては、症状が軽ければ急性胃炎治療に準じて制酸薬、H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、胃粘膜保護薬などを服用すると数日でよくなります。

吐血・下血が認められた場合や痛みが激しい場合は急いで消化器専門医を受診して早めに内視鏡検査を受けてください。内視鏡検査の結果、潰瘍が深く、出血がみとめられた場合には入院し絶食のうえ、消化性潰瘍治療に準じてH2受容体拮抗薬の点滴、止血薬の投与がおこなわれます。

急性胃粘膜病変と急性胃炎は、類似した病気で、急性胃炎を急性胃粘膜病変に含める考えかたもあります。急性胃粘膜病変という病気の概念は海外で提唱されたもののため、このような分類上の多少の混乱をきたしているのかもしれませんが、いずれの場合も治療は潰瘍治療に準じておこなわれます。